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初訪問の方は、はじめまして。
他の記事から見てくださっている方は、こんにちは。
さらっと納得を目指す本サイト「さらとく」。
第41回となる今回は、北欧神話の世界観『九つの世界』についてご紹介いたします。
前回の記事では、
「そもそも北欧神話って何?」
というテーマで記事を書かせていただきました。
そして、今回もそれに続く形で
北欧神話の関連記事をやっていこうと思います。
今回のテーマは、「北欧神話の世界観」について。
具体的には、北欧神話の舞台とも言える
「九つの世界」について紹介させていただきます。
![](https://saratoku.net/wp-content/uploads/2022/02/地球儀_300.png)
概要
以前の記事でも少し書かせていただきましたが、
北欧神話の世界観は、当時の人々が持っていた思想に由来して
『巨大な樹で繋がる九つの世界』
を、その舞台としています。
神々が住まう世界や、巨人が住まう世界。
人間が住まう世界に、エルフやドワーフが住まう世界等々、
種族や環境によって、世界ごとにそれぞれ異なる設定があるのが特徴と言えますね。
どんな世界?
「九つの世界」は、一般的に下記の九種と言われています。
- アースガルズ
- ヴァナヘイム
- ミズガルズ
- ムスペルヘイム
- ニブルヘイム
- アルフヘイム
- スヴァルトアルフヘイム
- ニダヴェリール
- ヨトゥンヘイム
これらの世界それぞれの特徴については、
下記で個別に紹介していきます。
![](https://saratoku.net/wp-content/uploads/2020/12/さらとっくん_160_160.png)
ちなみに、これら九つの世界は世界樹ユグドラシルで繋がってこそいるものの、
その位置関係についてはハッキリしないそうです。
![](https://saratoku.net/wp-content/uploads/2020/12/さらとっくん_160_160.png)
ざっくり「アースガルズは上の方、ニブルヘイムは下の方」くらいは分かるらしいのですが、
他の世界については位置の描写がそんなに多くないみたいですね。
神々の世界『アースガルズ』
北欧神話における神格の一派である「アース神族」が住むとされる世界です。
要するに、神の世界ですね。
アース神族とは、北欧神話における神々の一党のことです。
有名なところでは、主神オーディンや雷神トールがこのアース神族に含まれます。
北欧神話の主要なメンバーは大体ここですね。
アースガルズは、地上から伸びる虹の橋「ビフレスト」を渡ることで辿り着ける世界とされていて、
神々の住まう館があったり、アースガルズ自体が九つの世界の中で上の方に位置するといった点から、
北欧神話世界の中でも中心的な扱いなのだとか。
神々の世界『ヴァナヘイム』
北欧神話における神格の一派である「ヴァン神族」が住むとされる世界です。
つまり、もう一つの神の世界ですね。
ヴァン神族とは、北欧神話における神々の一党のことです。
豊穣神フレイ&フレイヤの双子や、その父である海神ニョルズが有名なところですね。
主神オーディン率いるアース神族と敵対していた時期もあったとか。
北欧神話的に考えるとアース神族とヴァン神族との間にあるアレコレの方が重要なためか、
ヴァナヘイムという世界そのものについては、あまり描写は無いみたいですね。
![](https://saratoku.net/wp-content/uploads/2020/12/さらとっくん_160_160.png)
余談ですが、上記の3名はヴァン神族からの人質としてアースガルズに住んでいるため、
途中からヴァナヘイムにはいなかったそうです。
人間の世界『ミズガルズ』
北欧神話において、人間が住むとされる世界です。
世界樹ユグドラシルの中央あたりに位置する世界とされているらしく、
アース神族の世界であるアースガルズとは、虹の橋ビフレストで繋がっているそうです。
ミズガルズは周囲を海(&巨大蛇ヨルムンガンド)に囲まれていて、
更にその海沿いには巨人の世界である「ヨトゥンヘイム」があると言われています。
炎の世界『ムスペルヘイム』
北欧神話において、「炎の巨人族ムスペル」が住むとされる世界です。
その意味では、「巨人の世界」とも言えるのでしょうね。
地理的に言えば南方に位置する世界らしく、
住まう種族との関連か、すごく暑い・・・と言うか「熱い」灼熱の世界なのだとか。
北欧神話世界の終焉として知られる終末の日「ラグナロク」において、
多くの巨人を率いて登場する「炎の巨人スルト」もこの世界の出身とされているそうです。
氷の世界『ニブルヘイム』
北欧神話において、冷たい氷に覆われているとされる世界です。
語源から、「霧の世界」と呼ばれることもあるとか。
九つの世界の中では下の方に位置する世界らしく、
「ヘルヘイム」という死者の国も、このニブルヘイムに含まれるとされているそうです。
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要するに、北欧神話世界における「冥府」ですね。
妖精の世界『アルフヘイム』
北欧神話において、「光の妖精アールヴ」が住むとされる世界です。
「アールヴヘイム」とも呼ばれるみたいですね。
九つの世界の中での位置関係はハッキリしない方で、
比較的上の方にあるみたいな扱いなのだとか。
妖精の世界『スヴァルトアルフヘイム』
北欧神話において、「闇の妖精スヴァルトアールヴ」が住むとされる世界です。
「スヴァルトアールヴヘイム」とも呼ばれます。
こちらも九つの世界の中では位置関係があいまいな方で、
先述のアルフヘイムよりは下に存在するくらいの扱いらしいです。
住人である闇の妖精スヴァルトアールヴの生活を考えると、
洞穴を掘れるような山や大地が広がる世界のはずですが、
実際どうなんでしょうね。
小人の世界『ニダヴェリール』
北欧神話において、鍛冶を得意とする種族「ドヴェルグ」が住むとされる世界です。
一応、個別の世界として名前が登場するため九つの世界の一つとして並んでいますが、
実は「スヴァルトアルフヘイムと同一なのでは」とも考えられているとか。
![](https://saratoku.net/wp-content/uploads/2020/12/さらとっくん_160_160.png)
と言うのも、この世界の住人であるドヴェルグという種族なのですが、
実はこれ闇の妖精スヴァルトアールヴの別名とも考えられている表現なのだそうです。
![](https://saratoku.net/wp-content/uploads/2020/12/さらとっくん_160_160.png)
つまり、
『ドヴェルグ≒スヴァルトアールヴが住む世界なのだから、
ニダヴェリール≒スヴァルトアルフヘイムじゃないの?』
ということですね。
巨人の世界『ヨトゥンヘイム』
北欧神話において、「霜の巨人族ヨトゥン」等の巨人たちが住むとされる世界です。
住まう種族のままに「巨人の国」とも呼ばれるとか。
九つの世界の中では大体中央くらいに位置するはずの世界で、
同じく中央付近に位置する人間の世界ミズガルズとは
海を隔てて繋がっていると言われているそうです。
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つまり、人間の世界ミズガルズは
神々の世界アースガルズと巨人の世界ヨトゥンヘイムの中間に位置するわけですね。
以上、今回は北欧神話の舞台である「九つの世界」について紹介させていただきました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また他の記事でお会いいたしましょう。
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