初訪問の方は、はじめまして。
他の記事から見てくださっている方は、こんにちは。
さらっと納得を目指す本サイト「さらとく」。
今回は第34回の記事となります。
前回の記事で紹介させていただいた円卓の騎士ガレスは、
その人柄や、周囲に愛される性格をしていたことで
結果として、円卓の騎士内部に亀裂を入れてしまった人物でした。
対して、今回紹介させていただく円卓の騎士は
その行いが円卓の騎士、ひいてはアーサー王陣営の崩壊に繋がったという点で
ある意味ではガレスと似た者同士と言える人物となります。
ただし、周囲からの扱いは真逆ですが。
と言うわけで、今回の記事では
円卓の騎士の不遇枠「アグラヴェイン」について書かせていただきます。
「不遇枠」って嫌な響きですね・・・。分からなくもないのですが。
名前(通称)は?
名前は、アグラヴェイン。
通称として、「硬い手のアグラヴェイン」と呼ばれたそうです。
あだ名の由来については不明なのですが、
背景を考えると、盾の扱いに習熟していたとか、鎧が特徴的だったとか
そういった感じでしょうか。
出典は?
やはり円卓の騎士の一員として名前が知られている人物ですので、
基本的にはアーサー王伝説が出典とされているそうです。
どんな人?
概要
円卓の騎士にまつわるストーリーの中では負の面を担当する人物で、
主にランスロットと対立する形で名前が登場する騎士とされています。
つまりガレスの逆パターンですね。
一応、登場自体は比較的早いみたいで、
ガウェインを主役とする古い逸話にも名前が見られるのだとか。
逸話①:人間関係[兄弟編]
アグラヴェインは、主君であるアーサー王の姉の子という出自の持ち主で、
アーサー王から見ると甥に当たる人物とされています。
つまり、
といった面々と同じですね。
と言いますか、全員兄弟です、この人達。
しかしながら、兄弟の間でも仲の良し悪しはあったらしく。
長兄であるガウェインは、末弟ガレスのことは非常に大切にしていたものの、
アグラヴェインのことはそこまで気にしていたという風ではなかったみたいです。
さすがに「眼中にも無い」みたいな放置っぷりではなさそうですが、
描写の上では ガレス≧アグラヴェイン という不等式が成立しちゃってる様子です。
・・・あれ、モードレッドは?
あまり接点がないので、不明です。
まぁ、後に敵対してしまっているので、
仮に仲が良かったとしても、最終的には微妙な関係になってそうですね。
逸話②:人間関係[円卓の騎士編]
アーサー王伝説の中には古くから名前が登場しているアグラヴェインなのですが、
実は、一個人としてはそれほど有名な逸話が無いとされています。
外を出歩くよりも、アーサー王の補佐をするタイプの人物だったのかもしれませんね。
そんな、良く言えば堅実、悪く言えば地味なアグラヴェインですが、
円卓筆頭であるランスロットと対立しているという関係上、
今日でも円卓の騎士の一員として程々の知名度を誇っているそうです。
いつの時代も、人気キャラには敵が不可欠ということなのでしょう。不憫な。
その意味で特に有名なのが、
ランスロットが円卓の騎士から離反する切っ掛けとなるエピソードです。
詳細は省きますが、大雑把な流れとしては、こんな展開だったみたいです。
最近ランスロットの素行が怪しい
↓
アグラヴェイン、複数の騎士を伴って、証拠を押さえに凸
↓
ランスロットの不行状発覚
↓
ランスロット脱走
↓
ついでにランスロットを慕う他のメンバーも離反
細かい事情は色々あるのですが、これが今日におけるアグラヴェインの悪評である
「円卓の騎士の分裂を招いた原因」とされる一連の事件なのだそうです。
逸話③:つまり、悪役?
ランスロットが離反する切っ掛けになったという意味では、一理ありますね。
続けて数名の騎士が離反したのも、去ったランスロットを追いかけたためですし。
ただ、「悪役か?」という意味では、多分NOです。
だって特に悪いことしてないですし、アグラヴェイン。
どちらかと言えば、
実際に不行状があった&バレたら脱走したランスロットの方に問題ありそうです。
ちなみに、アグラヴェインはランスロット脱走のタイミングで
命を落としていたそうです。ランスロットに斬られて。
一方で、初手からランスロットの逃げ場ゼロという強硬策に走った点では、
アグラヴェインに何の落ち度も無かったというわけでもなさそうですけどね。
要するに、(大小はともかく)どちらにも非があって、
そもそも前提として、あまり仲良くなかったんでしょうね、この二人。
以上、今回は円卓の騎士よりアグラヴェインについて紹介させていただきました。
個人的にお気に入りの人物でもあったためか、
逸話の少なさの割には随分と筆が乗ってしまった感はありますね。反省。
筆者としては書いてて楽しかったのですが。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また他の記事でお会いいたしましょう。
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