
初訪問の方は、はじめまして。
他の記事から見てくださっている方は、こんにちは。
さらっと納得を目指す本サイト「さらとく」。
今回は第35回の記事となります。
前回の記事で紹介させていただいたアグラヴェインは、
円卓筆頭ランスロットにとっての敵役というポジションでした。
物語的に、人気キャラとその敵という構図は鉄板と言えます。
そうなると、次に気になるのは他の人気キャラの周辺事情です。
過去の記事で書かせていただいた通り、
円卓の騎士における人気キャラはランスロットだけではありません。
というわけで、今回は
アグラヴェイン同様に人気キャラと対立する側の騎士として知られる人物
「パロミデス」について書かせていただきます。

ちなみに、同じ敵役でも扱いとしてはアグラヴェインよりずっとマシです。

単にアグラヴェインが不遇過ぎただけな気もしますけど。
名前(通称)は?
名前はパロミデス、またはパラミティーズとも。
通称として知られるものは特に無いみたいですね。
出典は?
人間関係色々とは言え、この人も円卓の騎士の一員です。
つまり、出典はアーサー王伝説ですね。
どんな人?
概要
アーサー王配下である円卓の騎士のひとりで、武勇に優れたことで知られる人物です。
さすがに円卓筆頭とされるランスロットや、
そのランスロットに並ぶとされるトリスタンといった円卓屈指の騎士には及ばないものの、
それ以外のメンバーには、ほとんど負けることのない腕前を持っていたとされています。
円卓の騎士の中では、特にトリスタンとの接点が多いことで知られる人物でもあり、
また、後述する「唸る獣」という存在の探索を行ったことと併せて、
パロミデスの名前が知られている要因とされるそうです。
逸話①:トリスタンとの関係
先述の通り武勇に優れた騎士とされるパロミデスですが、
その腕前以上にパロミデスの名前を知らしめているのが、同僚でもあるトリスタンとの関係です。
ざっくり言ってしまえば、
トリスタンを主役とする逸話(恋物語)における敵役がパロミデスです。
とは言え、敵役ではあっても、そこは有名な円卓の騎士。
模範的な騎士道とは言えないまでも、
露骨な悪役と言うほど非道な行いはしていなかったそうです。
物語の中で紆余曲折はあるものの、
最終的には和解を果たし、トリスタンの友になったといいます。
アグラヴェイン涙目。
逸話②:「唸る獣」の探索
「唸る獣(Questing Beast)」というのは、アーサー王伝説に登場する怪物の一種です。
外見は
- 頭と尾が蛇
- 胴体は豹とライオン
- 足が鹿
とされています。




これらの外見的特徴に加えて、
多数の猟犬が鳴くような唸り声をあげることから「唸る獣」と呼ばれているそうです。

何ともすごい組み合わせですよね。特に頭が蛇って。
結果として、探索自体は失敗に終わってしまいますが、
この「唸る獣」を追って冒険を繰り広げたことは、
パロミデスを代表する逸話のひとつとして伝えられています。
逸話③:イスラム教徒な円卓の騎士
円卓の騎士のメンバーは、全員が明言されているわけではないものの
基本的にキリスト教徒である人物が多いとされています。
そんな中で、珍しくもイスラム教徒の騎士であったと伝わっているのがパロミデスです。
トリスタンと対立する人物としての設定なのか、
あるいは異色な経歴を持つ人物を登場させたいという思いがあったのか、
経緯は不明ながら、キャラクターを立たせる意味では面白い設定だと思えますね。

この件についてはツッコミどころも無いではないですが、
それは言うだけ野暮というものでしょう。

言うだけ野暮というものでしょう。
以上、今回は円卓の騎士よりパロミデスについて紹介させていただきました。
パロミデス個人の逸話にあまり言及しなかったものの、
設定の異色さゆえに、筆者としては中々書いてて楽しい人物でしたね。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また他の記事でお会いいたしましょう。
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