
初訪問の方は、はじめまして。
他の記事から見てくださっている方は、こんにちは。
さらっと納得を目指す本サイト「さらとく」。
今回は第37回の記事となります。
前回の記事でも書かせていただいた通り、
ここ数回の記事は、何かと「敵役」な立ち位置の人物が続いていました。
しかし、そんな流れも前回で一段落つきましたので、
今回からは再度正統派な騎士に焦点を当てていきたいと思います。
と言うわけで、今回は
聖杯探索を成し遂げた騎士のひとり「パーシヴァル」について書かせていただきます。


「聖杯」というキーワードからお察しかもですが、
聖杯の騎士ガラハッドと同じ聖杯探索トリオの一員ですね。
名前(通称)は?
名前は、パーシヴァル、またはペルスヴァル、パルジファルなど。
通称については、特にこれといった呼び方は無いみたいですね。
「パーシヴァル」という名前は、英字で表記すれば「Perceval」。
これを前後で分解して『Perce(突き通す)/val(谷)』。
ここから「谷+突き通す」で『谷を駆け抜けるもの』というのが、
パーシヴァルの名前の語源とも言われているそうです。
出典は?
円卓の騎士として名前を連ねる人物であるため、やはりアーサー王伝説がその出典とされるそうです。
一方で、ガラハッド同様に聖杯探索という有名なストーリーの関係者でもあるため
聖杯伝説もまた、パーシヴァルの出典のひとつと言われるのだとか。
どんな人?
概要
一言で表現するならば「純粋な騎士」です。
出典によって異なりますが、
パーシヴァルは、騎士になる前は母親と一緒に森の中で生活していたため、
「騎士としての振る舞い」も含めて物知らずなところがあったのだとか。
そのため、当然ながら間違った行動を取ることはあったものの、
騎士としての力量や、何よりその「純粋な性格」を認められ、
円卓の騎士として任じられたそうです。
逸話①:聖杯の騎士パーシヴァル
以前の記事でも書かせていただいた通り、
「聖杯探索」とは、聖杯と呼ばれるすごい宝物に絡んだ一連のストーリーです。
何かとガラハッドが主役級の扱いを受けやすいテーマではありますが、
実のところ、パーシヴァルもまた聖杯伝説においては主役級の一角だったりします。
むしろパーシヴァルの方が古参説すらあります。
元々、聖杯伝説自体が「聖杯」という至宝を中心に据えたストーリーであるため、
「如何にして聖杯を手にするか」が肝要で、
「誰が聖杯を手にするか」は厳密に決まっていないみたいです。
もちろん有資格者(優れた人格の持ち主)であることは大前提ですが。
そう考えると、
清廉潔白な騎士であるガラハッドに対して、
純粋無垢な騎士であるパーシヴァルという性質は、
ある意味では似た者同士と言えるのかもしれません。

余談ですが、「聖杯+パーシヴァル」という組み合わせは結構メジャーらしく、
色々な国の様々な作品においてテーマとして取り上げられているそうです。

名前のバリエーションが多いのも、そのあたりに由来するとか。
例として、冒頭で紹介した名前の場合はコチラ。
・パーシヴァル:英語
・ペルスヴァル:フランス語
・パルジファル:ドイツ語
逸話②:円卓の騎士パーシヴァル
上記の通り、聖杯の騎士としては同僚であるガラハッドに並ぶパーシヴァルですが、
基本的に所属は円卓の騎士の一員。
つまり、聖杯探索以前の、ひとりの騎士としての側面も当然持ち合わせています。
ただ、残念ながらパーシヴァルの活躍は大部分が「聖杯」に関わる話であるため、
ひとりの騎士としての逸話は多くないみたいです。
数少ない逸話に由来する話として、一説には槍の使い手とされる設定があるのだとか。
その時の経緯がこちら。
パーシヴァル、森を出て、アーサー王から騎士(≠円卓)として任じられる
↓
騎士の一員として、円卓の騎士の会合に誘われる
↓
会合にアーサー王に敵対する騎士が顔出し&円卓ディス
↓
パーシヴァル「そぉい(投槍)」
↓
騎士討伐(ドロップ:赤い鎧)
こうして、アーサー王の敵対者を討ち取ったパーシヴァルは円卓の騎士の一員として迎えられ、
以後、この時に得た赤い鎧を纏う騎士となったのだといいます。

ちなみに、この時に討たれた敵対する騎士はイテールという人物で、
纏っている鎧からか「赤い騎士」と呼ばれていたそうです。
逸話③:人間関係
騎士となる以前は母親と共に森で暮らしていたパーシヴァルですが、
一方で父親については割とアバウトで、出典によっていろいろ違いがあるとされています。
有名なパターンとしては、こんな感じですね。
- 既に故人で、特に言及無し
- 既に故人だが、実は王族
- ペリノア王
つまり、言及の有無はあるものの
当人が知らないだけで実はやんごとなき出自というパターンが多いそうです。
ちなみに、出典によっては父親だけでなく兄弟や息子までいるらしく、
実は結構賑やかな家族構成だったりするみたいです。
出典は様々ですが、家族としてはこのような面々が名前を挙げられているそうです。
・ペリノア王 :父親。円卓の騎士の一員。
・トー :兄弟。円卓の騎士の一員。
・アグロヴァル :兄弟。円卓の騎士の一員。
・ラモラック :兄弟。円卓の騎士の一員。
・ダーナー :兄弟。詳細不明。
・ローエングリン:息子。人呼んで「白鳥の騎士」。

並べてみると凄いですねー。ガウェイン兄弟レベルの円卓ファミリーしてます。
以上、今回は円卓の騎士よりパーシヴァルについて紹介させていただきました。
最後に何気なく円卓メンバーが複数名登場してしまいましたが、
機会があれば、このあたりの人物についても記事にまとめてみたいと思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また他の記事でお会いいたしましょう。
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