さらっと「クレタの牡牛」~十二の功業 その⑦~

初訪問の方は、はじめまして。

他の記事から見てくださっている方は、こんにちは。

さらっと納得を目指す本サイト「さらとく」。

第19回記事となります。

以前の記事で書かせていただいた通り、

2021年最初のテーマは「十二の功業」についての一連の記事となります。

前回の最後にありますように、今回は

第七の功業「クレタの牡牛」について紹介させていただきます。


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どうして「十二の功業」やってるの?

英雄ヘラクレスの代名詞とも言える「十二の功業」ですが、

決して成り行き任せで始まったわけではありません

数々の無理難題を課されながらも律儀に勤めを果たし続けたのには、

ヘラクレスなりに切実な事情があってのことだとされているそうです。

以前の記事でも書かせていただきましたが、

ヘラクレスの抱える事情というのは、端的に言えば「罪滅ぼし」です。

女神ヘラの介入により正気を失ったことで起こしてしまった事件について、

その罪を償うべく光明神アポロンの神託を受けて始まったのが

「十二の功業」と呼ばれる難行だったそうです。

・・・が。ここで問題発生。

「十二の功業」の切っ掛けとなった光明神アポロンの神託ですが、

その内容はちょっと雑なものだったらしく、

罪滅ぼしに関して「具体的に何を為すべきか」については言及してなかったそうです。

神託で告げられたのは

  • 誰の下で
  • いくつの勤めを果たすか

という2点。これだけ

つまり「十二の功業」には

神託を下した光明神アポロンとは別に人間の雇い主が存在します。

雇い主として指定された人物の名前は、エウリュステウス

当時ミケーネ&ティリンスという土地を支配していた王とされる人物です。

※イメージ図

このエウリュステウス王ですが、実はヘラクレスとの間にかなりの因縁のある人物

ヘラクレスに対して恨みがあるわけでは無いものの
ヘラクレスが健在だと気が休まらない

という実に複雑な立場であったとされているそうです。

そんなエウリュステウス王なので、

ヘラクレスに10個、好きに仕事を課していいよ byアポロン神

とのお墨付きをいただいてしまったことで、

これ幸いと私情挟みまくりで難題を課すことになります。

要するに、エウリュステウス王の課す勤めには

表向きの名目と個人的な裏事情がもれなくセットで存在していたそうです。

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今回の目的

<strong>エウリュステウス王</strong><br><strong>(<span class="has-inline-color has-blue-color">表</span>)</strong>
エウリュステウス王
()

クレタ島で牛の怪物が暴れてるらしいから、

これ捕まえてきて。

退治じゃないよ、生け捕りね。

第七の勤めは、怪物の生け捕りです。

対応の指定こそありますが、

例によって「何故生け捕りにするか」を語られない、お馴染みのぶん投げパターンです。

前回の生け捕りミッションである第四回もそうでしたが、

相手が怪物系の場合、結構説明を省く傾向があるみたいですね、エウリュステウス王。

その思惑は・・・まぁ、こんな感じでしょう。

<strong>エウリュステウス王</strong><br><strong>(<span class="has-inline-color has-red-color">裏</span>)</strong>
エウリュステウス王
()

新しい怪物見つけたから、とりあえずヘラクレスにぶつけよう。

退治じゃなくて生け捕りと言っておけば、

うっかりでワンチャン(失敗)あるでしょ。

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クレタの牡牛とは?

クレタの牡牛」とは、ギリシャは地中海

クレタ島という島で暴れていたとされる牡牛の怪物・・・みたいな存在です。

最初から「人を襲う怪物」として存在していたこれまでの面々とは違って、

元々無害だったにもかかわらず、

人間側のやらかしのせいで怪物と化したという一風変わった経歴の持ち主とされているそうです。

特徴①:元は捧げ物の牛

後に「クレタの牡牛」と称されることになるこの牡牛ですが、

最初から怪物として登場したわけではなく、

むしろ元々は、その由来まで含めて穏当な部類の存在だったそうです。

件の牡牛が登場するきっかけは、当時クレタ島を治めていたミノス王という人物。

彼が、自分の王位継承についてちょっと思案したのが全ての始まりだったみたいです。

<strong>ミノス王</strong>
ミノス王

王として何か箔付け欲しいな。。。

<strong>ミノス王</strong>
ミノス王

海神ポセイドンよ。

<strong>ミノス王</strong>
ミノス王

私の王位継承が神の支持を受けているというアピールが欲しいので、それっぽい贈り物下さい。
海からが出てくるとかポイント高いと思います。

<strong>ミノス王</strong>
ミノス王

お礼に、後でいただいた牛を捧げますので。

<strong>海神ポセイドン</strong>
海神ポセイドン

いいよー。

こうして、ミノス王の祈りを聞き届ける形で海から現れたのが

後に「クレタの牡牛」と呼ばれることになる牡牛です。

元々アピール目的であったためか、

現れた牡牛は、それは見事な、美しい牡牛だったのだと言われています。

(美しい白牛、もしくは黄金の牛だったという説もあるそうです)

特徴②:贈り物から怪物へ

そんな信仰の証みたいな牡牛が、なぜ怪物と化してしまったのか?

こちらもまた、原因となったのはミノス王でした。

前述の通り、

ミノス王は、王位継承の証を貰えるよう海神ポセイドンに祈りを捧げ、

海神ポセイドンは、ミノス王の祈りに応えて美しい牡牛を贈りました。

あとは、ミノス王が最初に誓った通り、贈られた牡牛を海神ポセイドンに捧げて完璧。

と、なるはずだったのですが。

海から現れた牡牛があまりに見事だったため、ミノス王が欲を出してしまったそうで。

<strong>ミノス王</strong>
ミノス王

ヤバい。この牡牛メッチャ美しい。欲しい。

<strong>ミノス王</strong>
ミノス王

では、こちらお約束の牛(替え玉)です。

<strong>海神ポセイドン</strong>
海神ポセイドン

許さん。

こうして、ミノス王が手元に残した牡牛が怪物と化し、暴れ回るようになったそうです。

自業自得そのものですね。神を相手にナイス度胸とも言えますが。

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vs.クレタの牡牛

こうして、ほぼ100%ミノス王のせいで誕生した「クレタの牡牛」を捕えることになったヘラクレス

最初はミノス王に牡牛を生け捕りにするための協力を求めたのですが、

バツが悪かったのか、あるいは面倒だったのか、

理由は不明ながら、ヘラクレスへの協力を拒否。「一人でやれ」とぶん投げます。

その後、仕方なく独力で「クレタの牡牛」と対峙することになったヘラクレスでしたが、

特に苦戦することも無く、素手で組み伏せて生け捕りを果たしたそうです。

正直、ミノス王が協力したところで出番は無かった気がします。

まぁ、多少凶暴になっていようと、元は贈り物の牛ですからね。

相手が悪かったということなのでしょう。

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その後の顛末

こうして首尾よく「クレタの牡牛」の生け捕りに成功したヘラクレス

いつものように雇い主であるエウリュステウス王の元へ牡牛を連れ帰り、

成果を確認させた後、解放したそうです。

解放したそうです。

理由は不明です。

何ででしょうね?

ちなみに、解放された牡牛はその後も各地で暴れ回り
最終的に英雄テセウスの手で再度捕えられたそうです。


以上、今回は「十二の功業」より「クレタの牡牛」について紹介させていただきました。

今回は途中で、有名人の名前も出ましたね。

それについては、どこかで個別に記事を書かせていただこうと思います。

次回は、第八の功業「ディオメデスの怪馬」についてとなります。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

また他の記事でお会いいたしましょう。

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